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妊娠初期症状はいつから始まる?具体的な症状や気をつけることを解説

妊娠初期症状はいつから始まる?具体的な症状や気をつけることを解説

妊娠初期は体調が不安定になりやすく、さまざまな症状が表れます。そのため、妊娠初期症状がいつからどのような形で始まるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、妊娠初期に表れる具体的な症状や、症状が出たら気をつけるべきことについて解説します。

妊娠初期症状とは、妊娠初期に表れる体の変化のこと

妊娠初期症状とは、妊娠したばかりの頃に女性の体に表れるさまざまな変化のことです。妊娠期間は、最後の月経が始まった日を0週0日として、そこから280日後(40週0日)が出産予定日となります。この期間の中で、妊娠0~15週の間を妊娠初期と呼びます。
精子と卵子が卵管で出会い受精卵(胚)になった後、子宮に着床が完了して妊娠が成立すると、妊娠3週目頃から妊娠初期症状が表れはじめます。妊娠初期症状は風邪と似ている症状のため気づきにくいこともありますが、最もわかりやすいサインは月経予定日を過ぎても月経が来ないことです。

妊娠初期と妊娠超初期の違い

前述のとおり、妊娠0~15週を妊娠初期と呼びますが、その中でも妊娠2~3週頃は妊娠超初期です。
妊娠前の最後の月経が始まった日を妊娠0日とし、妊娠2週目頃になると卵巣内で卵胞が育ち始め、成熟すると排卵の準備を始めます。一般的に、排卵は月経開始日から約14日後です。排卵後に卵子と精子が出会い、受精が成立した受精卵(胚)は、3週目には3~5日かけて卵管を通って子宮へ移動します。無事に子宮内膜に着床したら妊娠成立です。この時期に起こる症状を妊娠超初期症状と呼びます。
なお、この段階では妊娠検査薬を使っても正しい反応が出ないことが多いので、使用するのなら次の月経予定日から1週間前後過ぎた時期に検査するとよいでしょう。

自然妊娠のプロセス

妊娠初期に表れる主な症状

妊娠初期にはさまざまな症状が表れます。症状の表れ方は人それぞれですが、月経前や風邪の症状にも似ているので、つい見過ごしてしまう方も多いかもしれません。また、妊娠初期症状を感じない方もいます。ここからは、妊娠初期に表れる主な症状について解説します。

着床の体の変化について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
着床したかわかる方法とは?授かりサインなど体の変化を解説

体温が上がる

妊娠に至ると体温が高くなるのが特徴です。女性の体温は、月経周期に合わせ、低温期と高温期が変化します。妊娠に至ると基礎体温を上げるプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されるため、妊娠初期のうちは高体温期が続きます。この影響で、熱っぽく感じたり、慢性的な眠気に襲われたりすることがあるでしょう。
月経が来ないこと、体温が高い状態が続くことは、妊娠初期に多くの人が経験するサインです。このような症状が見られる場合は、妊娠成立の可能性が高いといえます。

少量の出血

受精卵が子宮内膜にもぐり込んで着床する際に子宮内膜が傷つき、少量の出血が起こることがあります。これが着床出血です。出血量は通常は月経よりも少ないことが一般的ですが、まれに月経と同じくらい出血する場合もあります。血の色は鮮血色や薄いピンク色、茶色っぽい色など人によって異なります。この出血は数日で収まるため、過度に心配する必要はありませんが、気になる方は医療機関に相談しましょう。

おりものの変化

受精が成立すると、エストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンの分泌が増え、おりものの量が増えます。おりものの形状も変化し、水っぽくサラサラになったり、粘り気の強い状態になったり、変化はさまざまです。また、おりものの色も、乳白色やうすい茶色、黄色っぽい色などに変化します。

おなかの張り・痛み

受精卵(胚)が着床すると、ホルモンバランスの変化や子宮が収縮する影響で、チクチクとした下腹部痛や、胃もたれのような症状を感じることがあります。いつも月経痛がある方は月経痛との区別がつきにくいかもしれませんが、妊娠の可能性がある場合は安易に痛み止めなどを服用しないようにしましょう。

胸の張り・痛み

妊娠が成立すると、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量が増え、月経前のような胸の張りや、乳頭にチクチクとした痛みを感じることがあります。これは、産後に母乳を出す準備として乳腺や乳管が発達するためです。ただし、おなかの張りや痛みと同じように、月経前の症状と似ているため、区別が難しい場合もあります。

味覚・嗅覚の変化

妊娠初期には味覚や嗅覚が敏感になり、今まで食べられていたものが食べられなくなったり、今まで好んでいたにおいが急に苦手になったりすることがあります。香水やシャンプー、柔軟剤のにおいなど、これまで良い匂いと感じていたものも、妊娠した途端に受けつけなくなることも珍しくありません。

めまい・吐き気

妊娠初期は貧血や低血圧、自律神経の乱れなどによりめまいや立ちくらみなどを起こすことがあります。また、ホルモンバランスの変化で胃腸が弱くなり、胃がムカムカしたり吐き気をもよおしたりして食事がとれなくなる人も少なくありません。

食欲の変化

妊娠初期は、ホルモンバランスの変化で胃腸が弱くなり消化不良を起こしやすくなります。また、味覚や嗅覚が変化するため、食欲不振になることもあります。一方で、食欲旺盛になりすぎて食べすぎてしまったり、特定の食べ物ばかり食べたくなったりすることもあるため、その日の体調に合わせて、無理なく食事をとることが大切です。

疲れやすくなる

妊娠初期にはホルモンバランスが大きく変化したり、母体に蓄えられていた鉄分が胎児に送られることにより貧血気味になったりします。また、つわりで食事がとれなくなり、栄養不足やエネルギー不足になり、疲れを感じやすくなる人も多くいます。この時期は体調をみながら無理をせずに過ごすことが大切です。

頻尿・便秘が起きる

妊娠が成立するとプロゲステロンが増加し、その影響で胃腸の働きが弱まります。これにより、食事の量が減ったり食べるものが偏ったりしやすくなり、便秘になることがあるでしょう。また、ホルモンバランスの変化で体が水分を溜め込みやすくなることや、子宮が大きくなり膀胱を圧迫すること、膀胱周辺の筋肉がゆるむことなどが原因で、頻尿も起こりやすくなります。

妊娠初期症状はなぜ起きるの?

前述のような妊娠初期症状は、妊娠にかかわる3つのホルモンが大量に分泌されることによって起こります。ここでは、妊娠初期症状を引き起こす3つのホルモンについて解説します。

hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

hCG(human chorionic gonadotropin:ヒト絨毛性ゴナドトロピン)とは、妊娠中に胎盤の絨毛組織から産生されるホルモンです。妊娠中の女性のみに分泌され、子宮内膜の維持や妊娠の継続に欠かせないホルモンで、このhCGが妊娠初期に急速かつ大量に分泌されると妊娠検査薬が陽性になります。

hCGについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
妊娠時に産生されるhCGとは?不妊治療での役割も解説

エストロゲン

エストロゲンは女性ホルモンの一種で、受精卵(胚)が着床した後に子宮内膜を厚く保ち、胎児や胎盤に栄養を送ったり、乳腺や乳管を発達させたりする働きがあります。妊娠初期から中期にかけて分泌量が増え、出産とともに急激に減少します。

プロゲステロン

プロゲステロンは、子宮内膜をふかふかな状態に整え、受精卵を着床しやすくし妊娠継続を手助けする働きがあります。また、妊娠初期段階の基礎体温を上昇させたり、食欲を増進させたりするなどの働きもあります。エストロゲンと同様に、妊娠成立後に分泌量が増加し、出産とともに急激に減少します。

初期の妊娠症状が出たらどうすべき?

排卵後は約14日間、高温期が続きますが、この期間が過ぎてからも微熱や体のほてり、だるさなどの症状が続く場合は、妊娠検査薬を使用して妊娠が成立しているかどうかをチェックしてみましょう。検査薬で陽性反応が出た場合は、産婦人科を受診してください。経腟超音波検査で胎児の心拍が確認できれば、妊娠が確定します。
なお、妊娠検査薬の規定よりも早い時期に使用すると、妊娠していても結果が陰性となることがあります。そのため、月経予定日から1週間程経過してから、正しい方法で検査してください。

妊娠初期症状を確認したら気をつけること

妊娠初期は、胎児の体の器官が形成される重要な時期です。同時に、母体の体調が大きく変化し、流産のリスクが高い時期でもあります。そのため、妊娠しているかどうかがはっきりしていなくても、妊娠初期症状が見られる場合は、次の点に気をつけて過ごすようにしましょう。

性交渉を控える

妊娠初期症状が確認できたら、性交渉は控えましょう。性交渉を行うと子宮収縮が起きておなかが張ったり、腟内が傷ついて流血したりするリスクがあります。また、腟や子宮頸部への刺激により、流産や早産を誘発するおそれもあります。妊娠中期に入ると流産などのリスクは妊娠初期よりも落ち着きますが、妊娠中は週数にかかわらず、性交渉を控えたほうが安心です。

アルコールや喫煙をやめる

妊娠初期症状が見られた場合は、アルコールや喫煙はやめましょう。アルコールは胎児性アルコール症候群リスクを高める上に、妊娠中は気分が悪くなる場合も多いので摂取を控えることをおすすめします。また、喫煙も医学的に流産や早産のリスクを高めることがわかっているため、必ず禁煙してください。夫(パートナー)や家族など周りの人が喫煙している場合、そのタバコの煙を吸い込む受動喫煙も母体や胎児に害を及ぼす可能性があるので、注意が必要です。近年では、加熱式タバコが主流になっていますが、煙が出なくても主流煙に含まれるニコチン濃度は紙巻タバコと同等のため、母体や胎児に与えるリスクは加熱式タバコでも変わりません。なお、加熱式タバコは紙巻タバコに比べて受動喫煙のリスクは少ないとされていますが、同室内に喫煙者がいる場合には、室内のニコチン濃度が上昇する可能性があるため、こまめに換気をしたり、長時間同室に滞在しないようにしたりすることが大切です。

激しい運動を控える

激しい運動は心拍を上昇させ、体に大きな負担をかけるため、妊娠初期においては流産のリスクを高める可能性があります。妊娠初期症状が見られたら、体調を第一に考え、無理のない範囲での運動を心掛けることが大切です。もし運動を行いたい場合は、医師に相談した上で、ウォーキングやストレッチなど、心身への負担が少ない軽めの運動にとどめるようにしましょう。

カフェインの過剰摂取を控える

妊娠初期症状が確認されたら、カフェインの摂取量についても意識してください。コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインは、少量であれば問題ありませんが、大量に摂取すると母体に貧血を引き起こすだけでなく、胎盤の機能に影響を与え、胎児の低体重などのリスクを高める可能性があります。これらの影響を避けるため、カフェインの過剰摂取はできるだけ控えるようにしましょう。

薬の内服は医師に相談する

薬の中には、胎児に影響を及ぼすものもあります。そのため、妊娠初期症状が見られたら、自己判断で薬を服用しないように注意してください。どうしても服用しなければならない場合は、必ず事前に医師に相談し、安全性を確認した上で服用するようにしましょう。

風邪などにかからないように気をつける

妊娠初期は、免疫力が低下しやすく、感染症にかかりやすいだけでなく、重症化するリスクも高まる時期です。また、薬の服用が制限されることが多いため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないよう、十分に気をつけて過ごしましょう。手洗いやうがい、適度な湿度を保つなど、日常生活での予防を徹底し、体調管理を心掛けてください。

妊活中で結果が出ない方は、にしたんARTクリニックにご相談ください

妊娠初期は、体調の変化が大きく、流産のリスクも高い時期でもあります。そのため、妊娠初期症状が表れたら、まず無理をせず安静に過ごすことが大切です。体を休めながら、赤ちゃんの成長を見守りましょう。
一方で、子どもを望んでいてもなかなか妊娠に至らない場合は、不妊治療専門のクリニックの受診を検討することも重要です。

にしたんARTクリニックは、平日22時(神戸三宮院は20時)まで受診が可能なため、仕事で忙しい方でも通院しやすい環境が整っています。まずは、無料カウンセリングにご夫婦(カップル)で参加して、妊娠から生じる不安や悩みを相談してみてはいかがでしょうか。

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