検査

不妊治療にかかわる検査

着床前診断(PGT-A)

体外受精によって得られた胚の染色体を移植前に調べる検査です。着床不能または流産する運命の胚を移植対象から除くことが可能となり、胚移植あたりの妊娠率の上昇、流産率の低下が期待されます。PGT-Aの詳細ページへ

抗ミュラー管ホルモン(AMH)

発育途中の卵胞から分泌されるホルモンです。卵巣の中に残っている卵子の目安となります。
卵巣の機能(卵巣年齢とも言われる)を知ることができます。
この数値は20歳代をピークに年齢とともに減少していきます。数値が高ければ発育している卵胞が多いことになり排卵誘発剤の効果も出やすく、数値が低いと発育している卵胞が少なく排卵誘発剤に反応しにくくなります。

フーナーテスト(性交後検査)

子宮頚管(子宮の入り口部分)の頚管粘液中に運動精子がいるかどうか調べます。この検査は排卵日前日あるいは当日にタイミングをとってもらったのちに12時間以内に頚管粘液を採取し顕微鏡で観察します。痛みはありません。

子宮卵管造影検査(HSG)

卵管の狭窄や閉塞がないか観察する検査です。
検査方法は、腟から管を入れてレントゲン透視下で造影剤を子宮内に注入します。卵管の先から造影剤が出てくれば卵管通過ありという結果になります。造影剤が流れず、どこかに溜まるようであれば、卵管が癒着している可能性があります。その後、時間を空けて再撮影し、骨盤内の癒着の有無を確認します。
造影剤の注入がしづらい方は痛みを伴うことがあります。また、造影剤注入後半年は妊娠がしやすいといわれています。

通水検査

子宮内に生理食塩水を流して卵管が閉塞していないかの確認をします。また内膜ポリープや、粘膜下筋腫を発見することができます。子宮内洗浄時や子宮卵管造影が理由により行えない方が代わりに行うこともあります。カラーエコーで観察すると卵巣付近にカラーがかかるので水が出てきたことがわかります。水が出てこなかった場合、卵管造影では閉塞部は確認できますが、通水検査ではどこが詰まっているかまではわかりません。

子宮鏡検査(HFS)

子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫が疑わしい症例、または子宮の形状などの観察を行うために施行します。
検査方法は、腟からファイバースコープというカメラがついた器具を挿入して子宮内の観察を行います。着床の妨げになるポリープなどを認めた場合、他施設に紹介し子宮鏡下手術を行うことができます。

不育症検査

2回以上流産・死産を繰り返す場合、不育症と呼びます。
初診時にスクリーニング検査を受けていただきますが、なかなか妊娠成立しない方にお勧めしている追加の検査です。希望される方全員検査を受けることができます。

精液検査

男性の精液と精子の量や状態を調べる検査です。精液所見は年齢の上昇や不健康な生活習慣により悪くなる傾向があります。妊娠には男性と女性の両方の力が必要です。そして受精卵には精子の質も関わってくるので検査を受けることをお勧めします。検査は2~4日程禁欲し、マスターベーションにて自宅で採取して時間内にご持参いただくか、もしくは当院の採精室で採取(事前予約必須)していただくことができます。

流産胎児染色体検査

流産した時に絨毛組織(胎盤の元)から細胞を取り出し、約4週間培養することで、染色体異常の有無やその種類を診断することが可能です。これにより流産の原因が胎児の染色体異常によるものか判断することができます。その後の治療方針を考える上で重要な情報となります。

流産胎児染色体検査

染色体の異数性や不均衡を検出する検査です。
POC検査分析が培養不成功となって患者様に結果を報告することができなかった場合に有効です。
従来の検査とは分析手法が異なりますが、従来の染色体分析では検出できなかった微細な染色体・遺伝子の変化も検出することができます。

染色体検査(Gバンド法)

遺伝子は顕微鏡では見えませんが、多くの遺伝子が組み込まれている染色体は顕微鏡で観察することができます。染色体検査は、顕微鏡で染色体の数の増減(数的異常)や形の変化(構造異常)を調べる検査です。検査は血液検査で行います。結果が出るまでに数週間かかります。染色体に変化が見つかった場合、染色体を治すことはできませんが、結果を踏まえて治療方針をご提案することができます。

着床関連検査

子宮内膜炎組織検査+CD138検査

慢性子宮内膜炎の診断目的で行います。形態良好胚を移植しても着床しない場合や流産を繰り返す場合に検査を行います。子宮内膜基底層にCD138陽性形質細胞が複数あることで診断できます。
子宮内膜を細いカテーテルで一部採取しますので痛みを伴います。結果がでるまでは3週間かかります。

子宮内膜着床能検査(ERA)

体外受精において良好胚を複数回移植しても妊娠に至らない方を対象にして行う検査です。
子宮内膜を採取し、受精卵が着床できる子宮内膜の受容可能な時期を遺伝子レベルで調べ、
最適な移植の日を明らかにすることで着床の可能性を高める目的で行います。

子宮内膜マイクロバイオーム検査(EMMA)

子宮内膜に存在する乳酸桿菌のバランスや量などを総合的に判断し、子宮の細菌環境が胚移植に最適な状態であるかを調べる検査です。

感染性慢性子宮内膜炎検査(ALICE)

慢性子宮内膜炎の原因菌を調べる検査です。次世代シーケンサーという技術を使って細菌のDNA解析を行うことにより、子宮内に存在する細菌を網羅的に調べます。反復着床不全や反復流産の方に適応で、排卵5日目頃に同時に行います。

感染にかかわる検査

感染症検査

HIV、梅毒、クラミジア、B型肝炎、C型肝炎の検査をご夫婦に必ず受けていただきます。
これらの項目が陽性の場合、治療や特別な対処が必要となりますので、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。必要があれば専門の医療機関をご紹介いたします。

PCR(クラミジア)

菌が存在しているかを調べる検査です。陽性の場合、現在クラミジアに感染していることが分かります。

IgA/IgG(クラミジア)

クラミジアは卵管、卵巣周囲に癒着を作り不妊の原因となると言われています。
当院ではクラミジア感染の有無を調べるために血液検査と性器の粘液の検査を行っております。

IgA/IgGの違い
IgA抗体
初感染と再感染時に約2週間で上昇し、6ヶ月で消失します。陽性の場合は、ごく最近クラミジアに感染した可能性があります。
IgG抗体
感染約1ヵ月後から上昇し、数年間持続します。陽性の場合は、過去にクラミジアに感染した可能性があります。

HBs抗原

B型肝炎ウイルス(HBV)感染の有無のスクリーニング検査に用いる。

HCV抗体

C型肝炎ウイルス(HCV)感染の有無のスクリーニング検査に用いる。