生殖補助医療(ART)

当院での生殖補助医療(ART)

生殖補助医療(ART)とは、卵子を体外に取り出して、体外で精子と受精させる技術の総称で、卵子を採取する「採卵」や、「体外受精(ふりかけ法)」や「顕微授精」、子宮の中に受精卵(胚)を戻す「胚移植」、卵子や胚の凍結保存や融解移植のことを示します。当院では、患者さまの肉体的、精神的な負担をできるだけ少なくし、最短で結果をだせるよう、「顕微授精」「凍結胚移植」での治療を提供しています。

当院での治療の流れ

オンライン

WEB予約→問診票の記入

にしたんARTクリニックへご来院

初診(無料カウンセリング)→診療→術前検査

当院で治療を受けるにあたっての確認事項や、初診の流れ、必要な書類などをご紹介しています。
詳細は「初めてご来院になる方へ」のページをご覧ください。

採卵・採精

採卵

排卵の直前に卵巣から卵子を採取します。
通常卵子は1カ月に1回1つの卵子が大きく成長しますが、薬剤で卵巣を刺激して卵子を複数個成長させ採卵します。
卵巣の刺激方法は低刺激から高刺激までいくつかございますので、医師と相談の上、患者様にあった方法を決定していきます。

採精

採卵当日、採精室でご主人に精子を採取していただきます(奥様の採卵で卵子が回収されたことが確認された後、順次採精室にご案内いたします)。お仕事の都合でご主人様の来院ができない時は、採卵当日の朝に精液を採取し奥様が来院時に提出してください。

体外受精

顕微授精(ICSI)

特殊な機械と顕微鏡を使って精子を卵子の中に直接注入する方法です。

胚培養

受精卵は培養庫に入れて培養します。従来は節目ごとに培養庫から出し顕微鏡で観察していましたが、当院で使用するタイムラプスインキュベーターは、撮影機能のある最新の培養庫です。培養庫内のカメラが10~15分おきに胚の写真を撮影するため、連続した動画のように胚の成長を観察できます。
今まで見れなかった時期の情報が得られること、外気の刺激などによる胚への負担が減ることなどのメリットがあります。

着床前診断(PGT-A)

培養して胚盤胞に育った受精卵の染色体の数の異常を移植前に調べます。染色体の数に異常があり、着床の可能性が低かったり流産につながる可能性が高い受精卵の移植を避けることで、妊娠率・出産率を向上させることが目的の検査です。

胚凍結

PGT-Aの結果が出るまでの間、受精卵を一旦凍結保存します。

融解胚移植

診断結果で染色体の数に異常がなかった受精卵を、別周期に融解して移植します。薬剤で子宮内膜の状態を調節しながら、適した時期に凍結した受精卵を融解して移植します。
複数個の受精卵が移植可能な場合、残りの受精卵をそのまま凍結保存しておくことで、万が一妊娠に至らなかった場合に採卵からのステップが不要なため、身体的・精神的・経済的に負担は軽くなります。また長期保存が可能ですので次のお子さんを希望された時、受精卵を利用して妊娠することも期待できます。

移植のオプション

アシステッドハッチング

通常、受精卵が拡張胚盤胞まで成長すると、受精卵の周りにある透明帯の一部に亀裂が生じて胚が孵化(ハッチング)します。母体の年齢上昇や胚の凍結融解によって透明帯が肥厚・硬化することが報告されています。このような胚の表面にレーザーなどで人工的に穴を開けることで透明帯から胚が脱出しやすいようにし、着床改善を図ります。

高濃度ヒアルロン酸含有培養液

ヒアルロン酸は卵胞液や子宮内膜中など自然に存在し、粘稠性を持っています。
通常の移植に使用する培養液よりもヒアルロン酸が高濃度に含まれるため、移植された胚と子宮内膜の結合を助け、より着床しやすくする効果が期待できます。

精子凍結

排卵当日にご主人が出張などで不在の場合や、緊張などで精子を採ることができない場合があります。当院ではこのような場合に備え、前もって時間がある時に精液を採って凍結保存し、採卵日に合わせて融解した精子を使用することができます。

SEET法

自然妊娠では、受精し着床するまでの間、受精卵は着床に関与するシグナルを出しています。体外受精では受精から胚盤胞までの培養が体外で行われるためシグナルを受け取ることなく、胚移植が行われます。
SEET法では胚移植を行う数日前に、胚移植予定の受精卵の凍結保存前に培養していた培養液を子宮内へ注入します。培養液によりシグナルを子宮内膜に送り、内膜の環境を妊娠に適した状態に整えたうえで胚移植を行う方法です。

子宮内膜スクラッチ

着床の前にわざと子宮内膜に小さな傷をつける方法です。
子宮内膜スクラッチでつけた傷を治すために分泌されるサイトカインというタンパク質が、受精卵が着床するために必要な接着剤の働きをすると言われています。着床しやすい子宮環境を、故意的に作りだすことで着床を促します。

PFC-FD療法

PFC-FDは自己血小板由来成分濃縮物と言い、本人の血液を使用する治療です。採血を行い、血小板から放出される成長因子を濃縮・抽出したものを使用します。PFC-FDを子宮内に注入することで、子宮内膜(受精卵を受け止めて育てる所)が活性化され厚くなる効果が期待できるため、子宮内膜が厚くならない方や、良好な受精卵を移植しているにもかかわらず着床しない方に有効であると報告されています。

妊娠判定

移植日から約2~3週間後に血液検査・超音波検査を行います。

βHCG定量検査

hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という、妊娠が成立すると絨毛細胞より分泌され血中や尿中に排泄されるホルモンを調べ、妊娠の有無を判定します。

超音波検査

子宮内に胎嚢を確認します。