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妊娠しやすい時期はいつ?排卵日の予測方法や体の変化について解説

妊娠を望む場合、妊娠しやすい時期について気になる方もいるのではないでしょうか。最も妊娠しやすいといわれている時期である排卵日を予測し、排卵日の数日前から性交渉を持つことが妊娠への近道といえます。

なかなか妊娠できないと感じている方は、まずは自分の体の変化を理解することが大切です。 本記事では、妊娠を望んでいる方に向けて、妊娠しやすい時期の予測方法や排卵の確かめ方などについて解説します。

妊娠しやすい時期ってあるの?

一般的に、妊娠しやすいといわれている時期は、卵巣から卵子が排出される排卵日の前後です。具体的には、月経直後から7~14日後(1~2週)頃が排卵日の約4日前~1日後にあたり、妊娠の可能性が高まります。
特に排卵日の2日前は、最も妊娠しやすい時期だといわれています。

排卵日前後の妊娠しやすい時期の変化

妊娠しやすい時期に幅があるのは、排卵日以外でもタイミングが合えば妊娠する可能性が高いからです。
月経周期が28日周期だと仮定して、妊娠しやすい時期について考えてみましょう。28日周期の場合、排卵は月経が始まってから約2週間後です。排卵された卵子は卵管に取り込まれ、卵管にたどり着いた精子と出会って受精します。

排卵された卵子は、24時間以内に受精しないとそのまま寿命を迎えますが、腟や子宮頸管、子宮を経て卵管までたどり着いた精子は3日程生き続けて卵子を待つことができます。
よって、排卵が始まる数日前から排卵直後までの期間に性交渉を複数回持つと、卵子と精子が出会える確率が高まるのです。

排卵は卵巣の中で成熟した卵子が排出される現象

排卵とは、卵巣内の卵胞で卵子が成熟し、直径20mmくらいになったタイミングで排出される現象のことです。排卵される数は1ヵ月に1個で、排卵した卵子は卵管に取り込まれます。この排卵が起こる日を「排卵日」といいます。
排卵された卵子が、卵管内で精子と出会って受精すると「受精卵」となり、受精卵になってから約12日後 に子宮内膜に着床します。受精卵が順調に成長すれば、着床してから10日程 で妊娠の反応が出るでしょう。

妊娠を望む場合、排卵日を予測してタイミングを見極めることが大切ですが、過労やストレス、ホルモンバランスの乱れなどによって、排卵が数日ずれることは珍しくありません。
排卵日を意識しすぎることがプレッシャーになり、性交渉を負担に感じることも多いため、大まかに周期を把握して性交渉を持つことも妊娠を叶えるための工夫のひとつです。

月経周期と妊娠の関連性

精子と卵子が受精しない、あるいは受精しても着床しなければ、残念ながら妊娠は成立しません。その場合、子宮内膜ははがれ落ちて血液とともに体外に排出されます。これが月経です。

月経が始まってから、次の月経が始まるまでの期間を月経周期と呼び、個人差はあるものの約1ヵ月の範囲で繰り返されます。月経が起きている間と月経直後は、着床に必要な子宮内膜が排出されており、妊娠に不可欠なプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量も低下するため、月経周期の中では比較的に妊娠しづらいタイミングだといえます。

月経周期は大きく4つに分かれ、時期によって体にさまざまな変化が起こります。

月経期

月経期は、妊娠が成立しなかったことで子宮内膜がはがれ落ち、血液とともに排出され、月経が起きている期間です。妊娠を持続させるプロゲステロン、子宮内膜を厚くして妊娠の準備を整えるエストロゲンが減少しているため、妊娠はしにくい時期となります。
人によっては、腰痛や腹痛、気分の落ち込みなどの症状が出る場合があります。

卵胞期

卵胞期は、卵子の元となる原始卵胞が成長し始める時期です。エストロゲンの分泌も増加し、子宮内膜が少しずつ厚みを増していきます。心身の調子が良く、月経周期の中で最も明るい気分で過ごせる時期です。

排卵期

排卵期は、卵胞期に育った卵子が卵胞から卵管へと飛び出していく時期です。エストロゲンの分泌量がピークになり、プロゲステロンも上昇し始めます。ホルモンの変化が激しいため、冷えやむくみなどの体の変化が起こりやすい時期です。人によっては、排卵に合わせて下腹部に痛みを感じる場合もあります。

黄体期

黄体期は、排卵後の卵胞が、黄体に変化してプロゲステロンを分泌し始めます。 妊娠に備えて子宮内膜が厚く、ふかふかしたベッドのような状態になり、着床しやすい状態が整います。子宮内膜に受精卵を守るための栄養素や水分が集まるため、むくみやすくなることも特徴です。また、この時期に合わせて基礎体温も上昇していきます。
妊娠しやすい黄体期は、月経前のため心身が不安定になりやすく、頭痛や肩こり、眠気、イライラ、憂うつ感などの症状に悩まされる人が多いようです。

月経周期に合わせた体の変化

排卵日の確かめ方

排卵日は毎月ありますが、腹痛や腰痛、気分の落ち込みといった前兆がある月経と違い、明らかなサインがないため、事前に自覚しづらいのが難点です。排卵日は、どのように予測したらいいのでしょうか。 ここでは、排卵日を予測する4つの方法について解説します。

基礎体温をもとに予測する

基礎体温にもとづく排卵日の予測は、最もスタンダードな方法です。基礎体温とは、生活の影響を受けていない、生きるために必要な最低限のエネルギーを使っている状態の体温のことです。
よって、目覚めてすぐ、体を寝かせたままの状態で舌の裏側に婦人体温計(基礎体温計)を5分間入れて計測する必要があります。体を動かさずにすみやかに測れるよう、枕元に基礎体温計を置いておくと便利です。

毎日基礎体温を測り、グラフにつけていくと、低温期と高温期があることがわかります。排卵は、低温期の中で最も基礎体温が落ちた後、高温期に切り替わるタイミングで起こります。
基礎体温が一度下がってから上昇し始める3日くらいの期間を排卵期と 捉えるといいでしょう。

基礎体温の測り方

なお、基礎体温は、起床してトイレに行くなど、些細な行動によって変動します。
上記のイラストのように、正確に体温計を挿入した上で、まずは数ヵ月分の記録をとり、 低温期から高温期へと切り替わる時期を把握するようにしてください。

排卵検査予測薬を使う

薬局やドラッグストアで購入できる排卵検査予測薬は、尿の中の「黄体形成ホルモン(LH)」の濃度を調べることによって、排卵日を予測するための検査薬です。黄体形成ホルモンは排卵の36~48時間前に脳から分泌されるため、月経予定日の17日前から1日1回検査をすることでLHの変化をとらえ、「排卵日の1日前」を導き出せるのです。

基礎体温のグラフなどから排卵日を予測しつつ、指定された用法で使用することによって、より予測率を高めることができるでしょう。

おりものの形状から予測する

月経周期によって目に見える変化があるのが「おりもの」です。おりものは子宮や腟などから分泌される液体の総称で、老廃物や細菌、たんぱく質、水分などが交ざり合っています。

腟を乾燥や摩擦から守って精子の進入を助けたり、腟内の不要な細菌や異物を排出したりする働きがおりものにはあり 、個人差はあるものの普段はサラッとした形状をしているのが特徴です。しかし、排卵日が近づくとエストロゲン(卵胞ホルモン)の影響で、白く濁った粘り気のある形状に変わります。
かなり粘度が高く、指に取ってみると10cm以上伸びることもあります。おりものの様子が変わったら、排卵期に入った兆候とみていいでしょう。

ほかの方法と違って、自分の体の変化が目で見てわかるため、妊活中はおりものの状態にも気を配ることをおすすめします。

排卵日を計算する

排卵日は、特別な計算方法を用いることで予測することが可能です。排卵日を計算する方法として、よく知られているのが「オギノ式」です。産婦人科医の荻野久作氏が公表した方法であることから、オギノ式と呼ばれています。

オギノ式は、妊娠しやすい日としにくい日を、月経周期と月経予定日をもとに算出する方法です。月経予定日から14日後に排卵が起こるとし、月経周期から14を引いた数を「月経が始まってから排卵するまでの期間」と考えます。

オギノ式の計算式

月経が始まってから排卵するまでの期間=月経周期–14日

例えば、月経周期が26日だと仮定しましょう。この場合、26-14=12で、月経開始後から12日目に排卵が起こることが推定できます。よって、12日目の前後数日を含めた期間に性交渉をすることで、妊娠の可能性が高まるとされているのです。

妊娠しやすい時期を狙っても妊娠しにくいときは、
早めの受診が重要

妊娠しやすい時期を確かめて性交渉を行っても、なかなか妊娠できないことは珍しくありません。厚生労働省の「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック」によれば、2021年に不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は 22.7%に上り、約4.4組に1組の割合です。

妊娠しにくい、妊娠できないと感じる期間は人によって異なりますが、排卵、卵管、子宮などに妊娠を妨げる要因がある場合は、早急に治療することが望ましいといえるでしょう。また、男性側の精子を作る力などに問題がある場合は、自然妊娠の可能性は極めて低いため、早めに不妊治療へと進むことをおすすめします。

にしたんARTクリニックでは、患者さま一人ひとりの状況を確認の上、最短かつ最善の治療をご提案しています。早期に受診し不妊の原因を知ることで、妊娠できないことに悩む期間を短くすることができます。まずは、お気軽にカウンセリングにお立ち寄りください。

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