卵巣刺激法(排卵誘発法)

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卵巣刺激法(排卵誘発法)とは?Ovarian Stimulation Method

卵巣刺激法(排卵誘発法)とは質の良い卵子を一定数確保するため、排卵誘発剤を使って卵巣に刺激を与える方法です。

通常、女性の体内では毎月1個の卵子が排卵されています。タイミング療法や人工授精(AIH)などの一般不妊治療では、その1個の卵子を大切に育て、妊娠を目指します。一方、一般不妊治療からステップアップした高度不妊治療にあたる生殖補助医療(ART)では、採卵で獲得する卵子を増やすことが必要です。

そこで卵巣刺激を行い、排卵誘発剤を内服、あるいは注射をして卵胞(卵子)の発育を促します。これにより、採卵できる卵子の数を増やすことができ、妊娠の可能性を広げることが可能です。卵子を体外に取り出して精子と受精させる体外受精(IVF)において、一定数の良質な卵子を獲得できる卵巣刺激法は欠かせないステップだといえるでしょう。

排卵誘発剤の種類

卵巣刺激法では排卵誘発剤の種類を、医師が患者さまの状態に合わせて判断し、処方します。排卵誘発剤は大きく、「卵胞(卵子)の発育を促す薬」「排卵を促すための薬」「排卵を抑えるための薬」の3つに分けられます。

卵子を育てるための薬

生殖補助医療(ART)では、採卵でできるだけ多くの質の良い卵子を獲得するために、卵子を育てることが必須です。また、人工授精(AIH)でも、排卵障害や月経不順の患者さまの状態を整えるために、卵子を育てるための薬を処方することがあります。卵子を育てるために使う主な薬は、下記のとおりです。

クロミフェン(クロミッド、セロフェン、フェミロンなど)

クロフェミンは、クロミッド、セロフェン、フェミロンなどの薬品名で処方される内服薬です。比較的軽い排卵障害や排卵の遅れ、排卵のばらつきがある方などに有効とされています。月経の3~8日目から1日0.5~3錠を5日間服用します。

ゴナドトロピン製剤(ゴナピュール、hMGフェリング、フェリスチムなど)

ゴナドトロピン製剤(ゴナピュール、hMGフェリング、フェリスチムなど)ゴナドトロピン製剤は、ゴナピュール、hMGフェリング、フェリスチムなどの薬品名で処方される注射剤です。クロミフェンの効果が見られない無排卵周期症などの場合に用いられ、卵巣に直接作用します。

排卵を促すための薬

生殖補助医療(ART)において、採卵のスケジュールはとても繊細です。排卵してしまうと採卵することができないため、排卵する時間を薬でコントロールし、排卵直前で採卵する必要があります。排卵を促すために使う主な薬は、下記のとおりです。

hCG製剤(ゴナトロピン、フェルチノームなど)

hCG製剤は、ゴナトロピン、フェルチノームなどの薬品名で処方されます。排卵を促す注射剤で、投与後、約36~48時間後に排卵します。

GnRHアゴニスト(ブセレキュア、ナサニールなど)

GnRHアゴニスト製剤は、ブセレキュア、ナサニールなどの薬品名で処方される点鼻薬です。脳の下垂体に働きかけ、排卵を促します。長期間使用すると、かえって排卵を抑える効果があります。

排卵を抑えるための薬

不妊治療では、自然排卵(LHサージ)を投薬によって抑える治療をすることもあります。排卵を抑えるために使う主な薬は下記のとおりです。

GnRHアンタゴニスト製剤(セトロタイド、ガニレストなど)

GnRHアンタゴニスト製剤は、セトロタイドやガニレストなどの薬品名で処方されます。体外受精(IVF)の際、排卵を抑えるために使われる注射剤です。

排卵誘発剤による副作用

排卵誘発剤は、世界中で長く使用されているクロフェミンをはじめ、非常に安全性が高いものをにしたんARTクリニックでは採用しています。しかし、薬である以上、副作用はゼロではありません。排卵誘発剤の使用によって起こる可能性がある副作用は下記のとおりです。

多胎率が増える可能性がある

多胎とは、2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠することです。自然妊娠でも多胎になることはありますが、通常では1回の排卵につき片方の卵巣から1個の卵子のみが排卵されるため、ほとんどの女性は一度の妊娠では単胎妊娠、つまり1人の赤ちゃんを妊娠します。

人工授精(AIH)において排卵誘発剤を使用した場合、複数個の卵子を排卵することになるため、多胎率が高くなります。赤ちゃんを待望する人にとって、双子の妊娠は喜びが大きい一方、早産のリスクや産後の負担が大きくなることとも否めません。多胎の可能性が高い場合にどうするか、あらかじめ家族と話し合っておく必要があるでしょう。

ただし、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)といった生殖補助医療(ART)に進むと、多胎率は低くなります。生殖補助医療(ART)で胚移植できる受精卵は、35歳以上の女性や、複数回治療を受けても妊娠に至らなかった場合を除き、1回につき1つとされているからです。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)のリスクがある

OHSSとは、排卵誘発剤を使用することで卵巣が過剰に反応し、卵巣の腫れや腹水・胸水の貯留、血栓などを引き起こす疾患のことです。悪化すると、肺梗塞や脳梗塞といった生命に関わる病気に及ぶ可能性があります。
薬剤の進化でOHSSの発生は減少していますが、ゴナドトロピン製剤を長く使用すると起こりやすいといわれており、投与量が多くなる生殖補助医療(ART)では注意が必要です。

卵巣刺激法(排卵誘発法)の種類

卵巣刺激法(排卵誘発法)は、薬を多く使用して多くの卵子を確保する方法から、薬を使用せずに自然に発育した卵子を獲得する方法まで、さまざまな種類があります。

にしたんARTクリニックでは、体内にある卵子の数を推測できるAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査の値や医師の診察により、一人ひとりの卵巣の状態に合った適切な卵巣刺激法を、下記の中から選択しています。

にしたんARTクリニックで主に行っている卵巣刺激法
ロング法(高刺激法)
ショート法(高刺激法)
アンタゴニスト法(高刺激法)
PPOS法(高刺激法)
マイルド法(低刺激法)
完全自然周期法
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自己注射について

排卵誘発法には、患者さまの年齢や卵巣の状態、AMH(卵巣予備能)の数値などによってさまざまな薬剤があり、薬剤によっては医師・看護師の指導にもとづいて自宅で自己注射をする方法があります。
自己注射は通院の回数を減らすことによって患者さまの負担を少なくするメリットがあります。

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