SEET法について

SEET法とは?

「SEET法(Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer:子宮内膜刺激胚移植法)」とは、先進医療に分類される不妊治療法です。
SEET法では、採卵周期に胚盤胞培養を行った受精卵(胚)と培養液を凍結して保存し、胚盤胞移植の2~3日前に凍結保存しておいた培養液を融解して子宮内腔に注入します。カテーテル注入に関しては、人工授精(AIH)や内診と同様の施術なので、痛みはほとんどありません。

SEET法の種類

SEET法には、自身の胚培養に使用した胚因子を含む胚培養液を使用する「子宮内膜刺激胚移植法」と、一般胚培養液を使用する「簡易法」の2種類があります。にしたんARTクリニックでは「子宮内膜刺激胚移植法」を行っています。このページでは、「子宮内膜刺激胚移植法」について解説します。

SEET法の目的

自然妊娠では、受精卵(胚)は受精して5~6日後に子宮に向けて移動し、成長した胚盤胞になる頃に子宮に到着します。
一方のSEET法は、事前に凍結しておいた胚培養液を解凍して子宮の中に注入する方法です。培養液に含まれる胚由来因子により、刺激を受けた子宮は受精卵(胚)を着床しやすい状態になるため、妊娠率が向上します。

SEET法は、新しい治療法であり、妊娠率についてまだ正確なデータは存在しません。しかし、アメリカ生殖医学会の論文(Fertility and Sterility:米国不妊治療専門領域で権威のある学会誌 )によると、SEET法では着床率が92%、臨床妊娠率が80%と、通常の胚盤胞移植よりも高い妊娠率になることが報告されています。

SEET法の対象者

・体外受精(IVF/ふりかけ法)を何度してもうまくいかない方
・良好胚を移植しても着床に至らない方
・高年齢の方

SEET法の注意点

SEET法の副作用として、カテーテル挿入時に出血し、その出血が2~3日続く場合があります。
なお、凍結胚移植(胚盤胞移植)を成功させる条件として、下記が挙げられます。

凍結胚移植(胚盤胞移植)を成功させる条件

・胚移植当日のプロゲステロンホルモン(P4)の値が10ng/ml以上に上昇している
・子宮内膜の厚さが10mm以上
上記を満たさない場合は、SEET法の施術後でも、凍結胚移植をキャンセルする場合があるのでご注意ください。

SEET法の費用

SEET法は先進医療のため自費診療です。ただし、患者さまが加入されている民間の医療保険の給付対象が先進医療を含んでいる場合には、給付の対象になる可能性があります。
また、保険診療を併用された方は、自治体によっては助成金の対象になる場合もあります。詳しくは、お住まいの自治体へご確認ください。なお、先進医療の治療のために処方される薬剤は保険適用です。

よくある質問

担当医制ではありません。
患者さまの診察の内容は共有しておりますのでご安心ください。

治療が決まったら採卵日までに必ずお二人揃って面談(約1時間)にお越しください。
面談のご予約はお電話にて受け付けております。クリニックに直接お電話ください。

服用されている薬の種類によって変わる為、一度ご来院ください。

可能です。当院では婚姻関係やそれに類する関係(未入籍、事実婚など)のカップルを対象として治療を行っております。

精液検査は感染症検査の結果(検査後1週間程度)を受けてからの実施になります。感染症検査結果の受取りに合わせ精液検査をご予約いただくとスムーズです。
また他院などで1年以内に実施した検査データをお持ちの場合、ドクターの判断により感染症検査を受けずに精液検査をお受けいただくことも可能です。
※感染症検査項目に関してはお問い合わせください。

にしたんARTクリニックでは、不妊治療を前提として検査を行っているため、基本的に個別の検査はお受けしておりません。もし、検査の必要性をお感じであれば、ご自身で抱え込まず、当院の無料カウンセリングにて、ぜひカウンセラーにご相談ください。
また、ブライダルチェックの場合は、年齢や治療の予定を問わず、すべての女性がお受けいただけます。

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