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AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは、発育途中の卵胞から分泌されるホルモンで、卵巣の中に残っている卵子の目安となります。この数値を知らべることで、卵巣の機能(卵巣年齢とも言われる)を知ることができます。
AMHの数値は20歳代をピークに年齢とともに減少していきます。数値が高ければ発育している卵胞が多いことになり排卵誘発剤の効果も出やすく、数値が低いと発育している卵胞が少なく排卵誘発剤に反応しにくくなります。
卵子の元になる卵母細胞は新しく作り出されることはありません。生まれた時に200万個ほどある卵子ですが、排卵や生理の有無にかかわらず1日に約30~40個ずつ減少していきます。思春期の頃には20~30万個程度まで減少し、40歳を過ぎると急激に数が減っていきます(一般社団法人日本生殖医学会より引用)。
また、卵子の質も加齢とともに低下し、状態の悪い卵子の割合が多くなってきます。状態の悪い卵子は、受精卵になった場合に染色体異常が生じる可能性が高くなってしまいます。
AMHとは卵巣内にある発育途中の卵胞(卵子)から分泌されるホルモンのことで、この値を検査することで卵巣内に残っている卵子の数を推測することができます。
値はひとそれぞれで、20代で統計値より低い人もいれば、40歳を越えても高い数値の人もいます。「卵巣年齢=実年齢」とは異なる結果になる場合もあります。
将来の妊娠に備えて若いうちに卵子凍結をする方が増えています。
卵子の質が良いうちにできるだけ多くの卵子を保存しておくことがポイントです。
年齢が進むにつれ、卵子の質が悪くなり、妊娠しづらくなるばかりか、妊娠しても流産する可能性が高くなります。実に流産の原因としておよそ6割(公益社団法人日本産婦人科医会より引用)が、染色体異常によるものです。
卵巣刺激法を用いた採卵を行うリスクや、通常の体外受精(IVF/ふりかけ法)と比べて一度卵子を凍結融解することで卵子がダメージを受ける可能性、受精方法は顕微授精(ICSI)一択となる点など。
女性の年齢が進むにつれてダウン症候群や他の染色体異常の頻度は増加します。若い時の良質な卵子を保存しておくことで、受精卵の染色体異常を回避し、将来の妊娠に備えることができます。
25歳 | 1250人に1人の頻度 |
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40歳 | 106人に1人の頻度 |
25歳 | 476人に1人の頻度 |
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40歳 | 66人に1人の頻度 |