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近年、ライフスタイルの変化や晩婚化により、30代での妊活を考える人が増えています。一般的に35歳を境に妊娠率が低下するといわれており、34歳は不妊治療を検討する上で重要なタイミングといえるでしょう。
この記事では、34歳と35歳以上の不妊治療の違いや、妊娠率の変化、34歳で不妊治療を始める場合のステップなどを詳しく解説します。
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34歳と35歳以上の不妊治療は何が違う?34歳と35歳の妊娠率は?年齢とともに妊娠率が下がる理由34歳で妊娠を目指すなら不妊治療の検討も大切34歳の不妊治療のステップ34歳で不妊治療を希望する場合は、にしたんARTクリニックへご相談ください一般的に、女性の妊娠率は35歳を境に低下し、流産率が上昇するといわれています。しかし、「34歳だからまだ妊娠しやすい」「34歳だから大丈夫」「34歳はセーフ」と安心しないでください。妊娠のしやすさは個人差が大きく、20代や30代前半の方の中にも、自然妊娠が難しいケースはあります。
近年はライフスタイルの変化による晩婚化・晩産化に伴い、平均初産年齢は上昇しています。厚生労働省の統計によると、日本の平均初産年齢は年々上昇しており、2023年時点で31.0歳と報告されています。30~34歳で第1子を出産する人の割合は33.7%を占め、25~29歳の33.8%とほぼ同等です。一方で、35~39歳の初産割合は16.7%と減少していることからも、35歳を超えると妊娠・出産の可能性が低下することがわかります。
さらに、2021年に日本で行われた不妊治療の総治療周期数を見ると、30歳以降から不妊治療を受ける人が増加し、特に35歳以上でさらに増加傾向にあることがわかっています。しかし、注目すべき点は、治療周期数の増加が必ずしも妊娠や出産の増加につながっていないことです。
このようなデータからも、妊娠を希望する場合は、できるだけ早めに不妊治療を検討することが重要だといえるでしょう。
34歳と35歳の妊娠率を比較すると、個人差はあるものの、この1年で大きな変化があるわけではありません。しかし、35歳を超えると妊娠率は徐々に低下し、流産率は上昇する傾向があることは事実です。
上のグラフの生殖補助医療(ART)における年齢別の妊娠率を見てみると、30代前半では妊娠率は大きく変わらないものの、35歳を過ぎると徐々に低下し、40歳に近づくにつれて顕著に減少することがわかります。また、35歳を超えると、流産率が徐々に高くなることもわかります。
不妊治療を受けたからといって、必ず妊娠できるとは限りません。年齢を重ねるごとに治療の成功率も低下するため、できるだけ早めに治療を開始することが重要です。
将来的に子どもを望んでいる場合は、35歳以上になってから不妊治療に取り組むのではなく、34歳の段階で早めに治療を開始することで、妊娠の可能性を高められるでしょう。
年齢が上がるにつれて妊娠率が低下するのはなぜなのでしょうか。ここでは、年齢とともに妊娠率が低下する理由について、詳しく解説します。
「まだ34歳だから大丈夫」と考えるのではなく、妊娠を希望しているなら早めに不妊治療専門のクリニックを受診し、自分の体の状態を知ることが大切です。
年齢とともに妊娠率が下がる原因として、卵子の数の減少が挙げられます。女性の卵子は、生まれる前の胎児の段階ですでに作られており、出生後に体内で新しく増えることはありません。出生時には約200万個の卵子を持っていますが、成長とともに自然に減少し、思春期には約30万個、30代前半には約2~3万個まで減るとされています。そして、閉経が近づくとほぼゼロになります。
34歳の時点では、まだ一定数の卵子が残っていますが、個人差が大きく、卵子の減少スピードは加齢とともに速まるため、妊娠を希望する場合は早めの妊活が推奨されます。
年齢とともに卵子の質が低下することも、妊娠率が下がる大きな原因のひとつです。一般的に30歳頃から徐々に卵子の質が低下し始め、35歳を過ぎると老化のスピードが加速するといわれています。
卵子の質が低下すると、受精できても受精卵(胚)が正常に成長しなかったり、子宮内膜への着床が難しくなったりするケースが増えます。さらに、染色体異常の発生率が高まるため、妊娠が成立しづらくなったり、妊娠初期の流産リスクが上昇したりする要因となりかねません。
このため、35歳以降は妊娠率の低下が顕著になり、妊娠しても流産率が高まることで知られています。「35歳を超えても妊娠できる人がいるから大丈夫」「身近に40歳でも出産した人がいるから平気」と思っている方もいるかもしれませんが、妊娠のしやすさには個人差があるため、34歳の段階で不妊治療も視野に入れて、妊活を進めることが大切です。
一般的に「35歳から妊娠率が下がる」といわれますが、実際には個人差があり、人によっては34歳の時点でも妊娠が難しいケースは少なくありません。そのため、34歳で妊娠を希望しているなら、不妊治療を早めに検討することが重要です。
自然妊娠を期待して時間が経過すると、気づけば35歳を過ぎ、妊娠の可能性が低下しかねません。特に、卵子の数や質は本人の体感などではわからないため、「まだ大丈夫」と思っている間に妊娠しづらい状況になっている可能性もあります。そのため、「34歳だからまだ余裕がある」「あと1年は自己流の妊活で大丈夫」などと安心せず、一度不妊治療専門のクリニックを受診することが大切です。受診することで、自身の体の状態を知ることができ、妊娠の可能性を高めるための最適なアプローチを選ぶことができます。
不妊治療といっても、すぐに高度な治療を始めるわけではなく、まずは自分の体の状態を知り、必要な対応を検討してください。できるだけ早めに行動すれば、より多くの選択肢を持ちながら、安心して妊活を進められるでしょう。
34歳で不妊治療を受ける場合、保険適用の範囲内で治療を受けることが可能です。体外受精(IVF/ふりかけ法)や顕微授精(ICSI/イクシー)など生殖補助医療の場合は、年齢によって保険の適用範囲が変わります。しかし、34歳であれば保険の対象となるため、経済的な負担を比較的抑えながら治療を進めることができるでしょう。
さらに、自治体によっては不妊治療の助成金制度が設けられており、自己負担を軽減できる可能性もあります。地域によって支援の内容や助成額が異なるため、お住まいの自治体の助成制度を事前に確認してください。
不妊治療には、比較的体への負担が少ない「一般不妊治療」と、より高度な医療技術を用いる「生殖補助医療」があります。34歳での不妊治療は、年齢や体の状態を考慮しながら、適切なステップを選ぶことが重要です。
治療方法は、妊娠の可能性やご夫婦(カップル)の希望と検査結果に応じて段階的に進めていくのが一般的です。ここでは、代表的な不妊治療のステップについて詳しく解説します。
タイミング法(タイミング指導)は、医師の指導のもと、排卵日に合わせて性交渉を行い、妊娠を目指す方法です。タイミング法は、排卵のタイミングを調べ、性交渉を行う以外は自然妊娠と変わりません。
タイミング法では、排卵日をより正確に特定するために、経腟超音波検査やホルモン検査を行いながら進めることが一般的です。
タイミング法については、こちらのページをご覧ください。
タイミング法は自然妊娠に近い不妊治療。成功率の上げるポイントは?
人工授精(AIH)とは、精子を洗浄・濃縮し、排卵のタイミングに合わせて子宮内に直接注入する方法です。男性の精子の運動率が低い場合や、タイミング法で妊娠に至らなかった場合に選択されることが多いでしょう。
人工授精は生殖補助医療に比べて費用が抑えられ、経済的にも身体的にも、比較的負担が少ない点がメリットです。
人工授精については、こちらのページをご覧ください。
人工授精(AIH)とは?治療の流れやスケジュールとメリットを解説
体外受精では、女性の体内から採取した卵子に、採精した精子をふりかけて受精を試みます。その後培養してできた受精卵(胚)を子宮に戻し、妊娠を目指す治療法を、体外受精といいます。自然妊娠や一般不妊治療での妊娠が難しい場合に行われる生殖補助医療のひとつです。
体外受精は、排卵誘発剤を用いた卵巣刺激、採卵、体外での受精、胚移植といった複数のステップを経るため、身体的な負担が大きい反面、妊娠の可能性を高められる治療法として知られています。
体外受精については、こちらのページをご覧ください。
不妊治療の体外受精(IVF)とは?対象者や治療方法、流れについて解説
顕微授精は、生殖補助医療の一種で、顕微鏡下で1個の精子を直接卵子に注入し、受精させた受精卵(胚)を子宮に戻す治療法です。男性の精子の数が少ない場合や、受精障害がある場合に有効とされており、体外受精を行っても妊娠が難しいケースに適用されます。
顕微授精は、通常の体外受精よりも精子の質や数に左右されにくいメリットがありますが、特殊な技術を要するため費用が高くなることを知っておきましょう。
顕微授精については、こちらのページをご覧ください。
顕微授精(ICSI)での妊娠の確率は?リスクや費用についても解説
34歳で妊娠を希望する場合は、できるだけ早めに不妊治療を開始すると、妊娠の可能性を高められます。34歳で妊活を始めた方や、なかなか妊娠に至らない方は、一度ご夫婦(カップル)で不妊治療専門のクリニックを受診するのがおすすめです。
にしたんARTクリニックでは、患者さま一人ひとりに合わせた不妊治療を提供しています。治療中は無料のカウンセリングを何度でも受けられるので、疑問や不安を解消しながら、おふたりに合った治療を進められるでしょう。
不妊治療を検討している方は、ぜひ一度、にしたんARTクリニックへご相談ください。
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