人工授精

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人工授精での妊娠は男女どちらが多い?性別を調べる方法について解説

人工授精での妊娠は男女どちらが多い?性別を調べる方法について解説

赤ちゃんの性別は、妊娠がわかったら気になることのひとつです。特に、自然妊娠と人工授精(AIH)などの不妊治療では、生まれる赤ちゃんの性別に違いがあるのか、疑問を持つ方もいるでしょう。また、妊娠中に赤ちゃんの性別がわかる時期や、性別を調べる方法について知りたいと考える方も多いかもしれません。

この記事では、人工授精と赤ちゃんの性別の関係をはじめ、性別が決まる仕組みや、妊娠中に性別を判定する方法について詳しく解説します。

人工授精(AIH)での妊娠は男女どちらが多い?

人工授精で妊娠した場合、男の子と女の子のどちらが生まれやすいのか気になる方もいるかもしれません。

結論として、人工授精などの不妊治療をしたからといって性別に偏りが生じるわけではなく、性別が決まる仕組みは、自然妊娠と同じです。赤ちゃんの性別は、父親の精子に含まれる染色体によって決まるため、受精の方法によって男女比が変わることはありません。

厚生労働省が発表した2023年の「人口動態総覧」によると、日本の出生数の男女比は約108:100であり、わずかに男児のほうが多い傾向があります。しかし、これは自然妊娠・人工授精を問わず同じ比率であり、人工授精による影響ではありません。

このように、どちらの性別が生まれるかは、自然妊娠でも人工授精でも変わらないといえます。

赤ちゃんの性別が決まる仕組み

赤ちゃんが男女どちらかになるかは、受精の瞬間に決まります。人間の体には染色体という遺伝子情報を持つ構造があり、その中でも性別を決定するのが性染色体です。

女性はX染色体を2本(XX)、男性はX染色体とY染色体(XY)を持っています。精子には、X染色体を持つ「X精子」と、Y染色体を持つ「Y精子」の2種類があり、卵子は必ずX染色体を持っているため、どの精子と受精するかによって赤ちゃんの性別が決まります。
受精の際に、X精子と結びつくと女の子になり、Y精子と結びつくと男の子になる仕組みです。

赤ちゃんの性別が決まる仕組み

このように、赤ちゃんの性別は受精の時点で遺伝子の組み合わせによって決まるため、自然妊娠でも人工授精でも性別に大きな偏りはありません。実際には、統計的に男の子が生まれる割合がやや高いとされていますが、これは生物学的な特徴によるものであり、人工授精による影響ではありません。

赤ちゃんの性別はいつわかる?

赤ちゃんの性別は、妊娠の経過とともに判別できるようになります。一般的には、赤ちゃんの外性器の発達を確認し、性別を判断します。性別がわかるのは、妊娠14週頃(妊娠4カ月後半)からですが、胎児の発育状況や体勢によって、判別できるタイミングには個人差があるのが実情です。
また、クリニックによっては、出生前に赤ちゃんの性別を告知しない場合もあるため、性別を事前に知りたい方は、クリニックの方針を調べてから受診するのがおすすめです。

赤ちゃんが男の子の場合、妊娠13週頃から外性器が形成され始め、14~15週頃になるとより明確に確認できるようになります。一方、女の子の場合は外性器が小さく、見分けにくいため、妊娠17~18週頃になってようやく判別しやすくなります。妊娠20週頃になると、性別の判断精度が上がり、多くの妊婦さんがこの時期に赤ちゃんの性別を知ることになるでしょう。
ただし、判定が必ずしも正確とは限りません。あまり焦らず、赤ちゃんの成長を楽しみにしながら、ゆっくり待つことが大切です。

赤ちゃんの性別を調べる方法

赤ちゃんの性別を知る方法で、一般的なのは超音波検査(エコー検査)です。超音波検査は、妊娠の進行に伴って方法が変わり、妊娠中期以降に性別判定が可能になります。

妊娠初期(妊娠12週頃まで)は、経腟超音波検査が行われ、腟内にプローブ(超音波検査に使用するセンサー)を挿入し、胎児の成長や妊娠の経過を確認します。この時期はまだ外性器が発達していないため、性別を判定するのは難しいでしょう。

妊娠中期(妊娠13週〜27週頃)になると、経腹超音波検査に移行します。妊婦さんのおなかにジェルを塗り、プローブを当てて胎児の様子を観察します。妊娠14週頃から、赤ちゃんの性別の判断が可能です。妊娠20週頃になると、ほとんどの胎児の性別が判別可能になりますが、赤ちゃんの向きや姿勢によっては、さらに週数が進まないと確実な診断ができない場合もあります。

最近では、3Dエコーや4Dエコーが利用されることもあり、特に4Dエコーは外性器の形状をより鮮明に映し出すことができるため、性別の判別に役立つとされています。

にしたんARTクリニックでは人工授精などの不妊治療を実施しています

自然妊娠でも人工授精でも、赤ちゃんの性別は精子と卵子の組み合わせによって決まるため、男女比に違いはありません。受精の瞬間に性別が決まるので、人工授精によるいずれかの性別への影響はないと考えてください。

妊活を始めてから1年程経っても妊娠に至らない場合、不妊の可能性が考えられます。不妊治療は早めに始めれば妊娠の可能性を高められるため、「なかなか妊娠しない」「不妊なのかも」と感じたら、一度不妊治療専門のクリニックにご相談ください。

35歳を過ぎている方は、1年を待たず早めに不妊治療を始める方が良いと言われています。にしたんARTクリニックでは、人工授精を含むさまざまな不妊治療を実施しています。また患者さまの不安なお気持ちに寄り添えるよう常駐のカウンセラーによる無料カウンセリングも随時行っています。通院中の方のみならず、ご自身でおこなっている妊活に疑問や不安がある方、他院からの転院を検討されている方でも、お気軽にご相談いただけます。

この記事の監修者

にしたんARTクリニック
理事長・新宿院院長

松原 直樹

日本専門医機構認定 産婦人科専門医、日本周産期・新生児医学会認定 母体・胎児専門医、日本医師会 認定産業医。にしたんARTクリニック新宿院院長として、多くの患者さまの相談に応じ、不妊治療に従事。理事長として全国のにしたんARTクリニックの連携を推進し、患者さまファーストの治療につながる体制づくりに貢献している。

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