人工授精
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人工授精(AIH)をした後、妊娠したかどうかを少しでも早く知りたいと思うのは当然のことです。しかし、検査をするタイミングを誤ると、正確な結果を得ることができません。
この記事では、市販の妊娠検査薬でセルフチェックをする際の適した時期や、妊娠検査薬のメカニズム、妊娠の初期症状などについて解説します。不妊治療で人工授精を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
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人工授精(AIH)後の妊娠反応は、治療から14日目頃が目安妊娠検査薬の仕組み妊娠検査薬の正しい使い方妊娠検査薬の偽陽性、偽陰性とは人工授精(AIH)から14日目頃に現われる妊娠の兆候や症状にしたんARTクリニックは、人工授精(AIH)後のフォローも万全です市販の妊娠検査薬を使った妊娠判定は、次の月経予定日から1週間を過ぎても月経が来ないときに行うと、正確な判定を受けることができます。結果を急いでこれより早く検査を行うと、タイミングが早すぎて陰性表示になるケースが少なくありません。
人工授精を受けた場合、治療日は排卵日の前日あたりに設定されることが多いため、人工授精を受けた日から2週間後(14日目頃)に月経が来なかった場合に妊娠検査薬を使えば、正確な結果を得られるでしょう。
妊娠検査薬では、受精卵が着床して胎盤が作られるのと同時に分泌が盛んになるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を検出して妊娠を判定しています。
妊娠していない女性でも、婦人科悪性腫瘍の随伴症状などでhCGの増加がみられることがありますが、基本的にはhCGは妊娠に伴って急激に増加するため、尿中に含まれるhCGを測定すれば妊娠の有無を判定することが可能です。
hCGの分泌は妊娠2~3週目にあたる着床後から始まり、11~12週目に急激にピークを迎えます。そのため、ピークを待たずに妊娠検査薬でフライング検査をすると、分泌量が不足していて検知することができません。
なお、不妊治療では排卵のタイミングをコントロールするほか、妊娠の維持を図るために、hCG注射剤を使用する場合があります。hCG注射剤を投与した場合、自分で分泌するhCGと同じ成分が1週間ほど体内に残留するため、投与してから7~10日程度は正しい妊娠判定をすることができません。仮に妊娠していない場合も、陽性反応が出てしまうため注意してください。
人工授精の結果が気になったり、月経予定日が過ぎても月経が来なかったりする場合、市販の妊娠検査薬を使えば自宅でセルフチェックが可能です。市販の妊娠検査薬は正しく使用すれば、クリニックで行う検査と変わらない精度で妊娠の有無を判定できます。人工授精を受けた日から2週間後(14日目頃)以降に次の月経が来なければ、検査してみることをおすすめします。
ここでは、市販の妊娠検査薬の中でも手に入りやすい、スティック型妊娠検査薬の正しい使い方を詳しく解説します。日本製の妊娠検査薬は、月経予定日(人工授精から14日目以降)から使用でき、尿をかけるだけで判定できるタイプがほとんどです。なお、使用する妊娠検査薬の使用説明書をよく読んでから検査してください。
妊娠検査薬は、尿中のhCGをキャッチして妊娠の有無を判定します。検査をするタイミングはどの時間でも大丈夫です。5秒以上を目安に尿をかけるか、紙コップにとった尿に10秒ほど妊娠検査薬を浸してください。
キャップをつけて平らな場所に置き、1~3分待ちましょう。通常、結果は数分以内に表示されますが、使用する検査薬によって異なるため、説明書に従って確認することをおすすめします。
スティックにある判定窓にラインが出ていたら、妊娠反応が認められたことになります。陽性反応が出た場合は妊娠している可能性が高いため、クリニックにご連絡ください。
妊娠検査薬の精度は非常に高く、正しく使えば99%以上の精度といわれています。しかし、妊娠しているのに陰性が出る偽陰性、妊娠していないのに陽性が出る偽陽性の可能性を踏まえて、妊娠検査薬での検査した後も必ずクリニックで詳細な検査を受けてください。
クリニックでは、超音波検査で赤ちゃんが入っている胎嚢と呼ばれる袋を確認して確定診断をするため、確実な結果を得ることができます。また、クリニックでの妊娠検査は、市販の妊娠検査薬では判定できない子宮外妊娠を発見できるほか、多胎妊娠の早期確認ができることも大きなメリットです。超音波検査や血液検査を通じて妊娠の状態や赤ちゃんの発育状況をより正確に把握することが可能でき、必要な治療を迅速に開始することができます。
妊娠検査薬で偽陽性、偽陰性がでる原因はさまざまです。偽陽性が出る主な原因は下記のとおりです。
特に、不妊治療においてプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を補ったり、排卵を誘発したりする目的でhCGを投与している場合は、妊娠検査薬で検出されることがあります。投与から十分に時間をおいて検査をするようにしてください。
次に、妊娠検査薬で偽陰性が出る主な原因は下記のとおりです。
偽陰性が出る原因の多くは、使用する時期が早すぎることによるものです。妊娠検査薬で正しい結果を得るにはタイミングが重要ですから、指定の日よりも前に検査することは避けましょう。
また、多胎児妊娠ではhCGの分泌量がかなり多くなるため、偽陰性が出ることがあります。hCGが多すぎると却って妊娠検査薬では反応が出ないため、検査のみで終わらせず、クリニックで超音波検査を受けることが非常に重要です。
妊娠検査薬でのチェックは人工授精から2週間後(14日目頃)に行うのがベストですが、それ以前の妊娠の兆候として、一般的に妊娠超初期症状と呼ばれる体調の変化があります。これは、妊娠2~3週目頃の着床する時期に生じる体の変化を表す言葉で、医療用語ではありません。
症状の有無や強さは人によって異なりますが、妊娠の可能性を踏まえて自身の体を労わるためにも、起こりうる症状を確認しておくと良いでしょう。妊娠超初期に現われるかもしれない主な症状は、下記のとおりです。なお、妊娠していても症状が出ない方が多いため、この時期はおおらかにゆっくりと過ごすことをおすすめします。
人工授精をした後、妊娠したかどうかを調べるタイミングは、人工授精をした日から2週間後(14日目頃)です。それよりも早く検査したとしても正しい結果が得られません。時期を待ってから市販の妊娠検査薬を使って、正しい方法で検査してください。
市販の妊娠検査薬はあくまでも補助的な検査であり、偽陽性や偽陰性の可能性がないとはいえません。自己判断で一喜一憂する事態を避けるためにも、検査後は必ずクリニックで確定診断を受けましょう。
にしたんARTクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添い、妊娠成立まで伴走します。お困りごとや不安があるときは、各院に常駐するカウンセラーが無料でご相談に応じますので、お気軽にお声がけください。
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