不妊治療

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二人目不妊の原因とは?治療の進め方と治療開始時のポイントを解説

二人目不妊の原因とは?治療の進め方と治療開始時のポイントを解説

子供を授かりたいのに授かれない不妊の中には、二人目の子供を授かれない「二人目不妊」も含まれます。

一人目を自然妊娠で出産している夫婦(カップル)は、二人目不妊に気づかずに治療のタイミングを逃すことも少なくありません。「二人目はまだ?」「一人目は自然にできたんだから、そのうちできるんじゃない?」といった何気ない周囲の言葉に傷つく人も多くいます。

一人目と二人目では、環境もご夫婦(カップル)の体の状態も変わっているため、一人目の出産が自然妊娠であっても不妊治療が必要になることがあり、「おかしいな」と感じたら早期の治療がおすすめです。 この記事では、二人目不妊に悩む方に向け、原因や治療の進め方、治療をする際に知っておきたいポイントについて解説します。

二人目不妊とは二人目の子供を希望しても妊娠しない状態のこと

二人目不妊とは、一人目の子供を出産した後、二人目の妊娠を希望しているのに授からない状態のことです。一人目が自然妊娠だった場合、二人目も自然にできると考える人がほとんどです。そのため、「もしかしたら不妊かも?」とは思いもせず、いつの間にか時間が経ってしまうことも少なくありません。 しかし、二人目不妊は比較的身近で、悩んでいる方も多い問題です。二人目不妊にはさまざまな原因があり、一人目の出産が不妊を誘発する原因になることもあるため、一人目を自然妊娠で授かっていても安心できないのが現実です。

二人目不妊になる原因

二人目不妊になる原因はさまざまです。一人目を妊娠・出産したときから月日が経ち、ご夫婦(カップル)も年齢を重ねていることも視野に入れて、生活を客観的に見直してみましょう。具体的には、下記の5つが主な原因として挙げられます。

結婚・出産する年齢の上昇

女性の経済的自立やキャリア志向などを背景として、結婚年齢および一人目を妊娠・出産する年齢は上がっています。厚生労働省が調査した「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2022年の平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.7歳で、 前年の男性31歳、女性29.5歳よりいずれも上昇しました。

一人目を出産した年齢が高ければ、必然的に二人目の妊娠・出産を希望する年齢はさらに上がります。加齢は卵子、精子の数や質に大きく影響するため、年齢を重ねるほど妊娠しにくくなるといえます。

※出典 厚生労働省「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況

性交渉回数の減少

性交渉の機会が減ることも、二人目不妊の大きな原因のひとつです。

第一子が生まれてからしばらくは、夜間の頻回授乳や疲れなどで、性交渉の数が減少することがあります。共働きによるすれ違い生活が性交渉の数に影響することもあるようです。

女性側の不妊要因の増加

加齢は、女性側の不妊要因を増加させます。前述したとおり、年齢とともに卵子の質と数が落ちるほか、子宮筋腫、卵管の癒着、子宮内膜症など、不妊の原因となる疾患に罹患する確率が高まるからです。 また、卵巣内にある卵子の数は個人により決まっていて、年々減少していきます。20代と30代では、妊娠・出産が可能な残存卵子の数は大幅に減ってしまいます。40代近くになると妊娠しづらくなるのは、このためです。

男性側の不妊要因の増加

加齢によって不妊になる確率が高まるのは男性も同じです。年齢が上がると、精子を作る機能が低下したり、精子を作ることはできても質が低下したりします。

酸化ストレス

酸化ストレスとは、細胞を傷つけたり疾患の原因になったりする「活性酸素」の産生が、活性酸素から体を守る抗酸化防御機構を上回った状態をいいます。
年齢を重ねると、男性も女性も生活習慣の乱れなどにより、酸化ストレスが産生されやすくなります。酸化ストレスは妊孕力(妊娠する・させる能力)に大きく関わり、不妊の原因にもなります。
下記の酸化ストレス産生の原因を参考に、酸化ストレスを少しでも減らす努力が必要です。

酸化ストレスの原因

肥満肥満は生殖機能の低下を引き起こします。
長風呂精巣は熱に弱いため、入浴は適度に済ませましょう。
サウナ長風呂と同様に、長時間のサウナにも要注意です。
ブリーフ
(ピッタリしたパンツ)
男性器付近の圧迫は血流を悪化させ、不妊の遠因になります。
激しい運動フルマラソンなどの激しい運動も酸化ストレスの一因となります。
不適切な食生活3食、バランスの良い食事が酸化ストレスを遠ざけます。
ストレス精神的な負荷によっても、酸化ストレスは増大します。
不規則な生活不規則な生活が続くと、活性酸素の過剰発生を招きます。
睡眠不足十分な睡眠を取ることで、抗酸化防御機構が良好に保たれます
運動不足運動のしすぎも問題ですが、運動不足も活性酸素の酸性と消去のバランスを崩します。

二人目不妊の治療の進め方

二人目不妊が疑われる場合、不妊治療クリニックへの受診をおすすめします。治療の進め方は、一人目を妊娠したときの状況によって異なります。一人目を授かった状況別に解説します。

自然妊娠、タイミング指導(タイミング法)、人工授精(AIH)で第一子を授かった場合

第一子を自然妊娠、または極めて自然妊娠に近いタイミング指導(タイミング法)、人工授精(AIH)で授かった場合、不妊治療クリニックで検査をして医師が最適な治療方法を提案します。

第一子のときの体の状態とは異なっていることが多いため、状況によっては体外受精や顕微授精といった生殖補助医療(ART)へのステップアップが必要なこともあります。年齢によっては、最初から体外受精をするケースもあります。にしたんARTクリニックでは、原則として患者さんの希望を尊重しながら最適な治療を提案しますのでご安心ください。

いずれにせよ、早めに治療をスタートできるよう、「もしかして」と思ったら不妊治療クリニックの受診をおすすめします。

体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)で第一子を授かった場合

第一子を体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)で授かった場合、第二子での自然妊娠は極めて困難です。治療に時間がかかる可能性も考えて、なるべく早く治療をスタートさせましょう。
凍結した胚がクリニックにあるかどうかによって、下記のように治療法が変わってきます。

凍結胚をクリニックで保存している場合

凍結保存しているクリニックで、凍結胚を使って融解胚移植から治療を開始します。

凍結胚は残っていない場合

凍結胚がない場合は、不妊治療クリニックで採卵から治療をスタートします。

不妊治療について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
不妊治療とは?種類や治療の流れ、保険適用の範囲を解説

二人目不妊治療の開始時に知っておきたいポイント

二人目不妊で治療を始める際は、一人目の不妊治療とは異なる問題もあります。下記で挙げるポイントを参考に、治療をスタートしてください。

できるだけ早く不妊治療を始める

一人目を自然妊娠で出産した場合、二人目ができないことは想定していない方がほとんどです。そのため、不妊を自覚するのに時間がかかることもあるでしょう。 下記に該当する方は、一般に不妊の定義とされる「避妊をせずに性交渉をして1年」を待たずに治療を始めることをおすすめします。

少しでも早く治療を始めたほうが良いご夫婦(カップル)

35歳以上の方、一人目を35歳以上で妊娠した方

避妊をせずに性交渉をし、半年経っても妊娠しないなら不妊治療専門クリニックを受診することをおすすめします。34歳未満の方は、1年を目安にしてください。

第一子を自然妊娠で授かっているが時間がかかった方

第一子を自然妊娠で授かった場合でも、妊娠するまでに時間がかかった方は一度クリニックを受診して検査をしておくと安心です。検診で問題が見つかったら、すぐに治療に移ることもできます。

第一子を不妊治療で妊娠した方

第一子のときから妊娠しにくく、不妊治療で妊娠が成立した場合、自然妊娠できる確率は低いと考えたほうがいいでしょう。第二子も不妊治療になる可能性を踏まえて、できるだけ早めに検査することをおすすめします。

婦人科系の疾患がある方

子宮筋腫や子宮内膜症がある場合でも、自然妊娠ができないわけではありません。しかし、子宮筋腫の位置や大きさによっては、不妊治療の一環として筋腫の摘出が必要になることがあります。子宮内膜症についても同様に、重症の場合や卵管に異常が見られる場合は手術、あるいは生殖補助医療(ART)での妊娠が推奨されます 。
疾患が治癒してから妊活を再スタートすることになるため、やはり早めの受診が望ましいといえます。

いずれの場合も、スピーディーな診断と的確な治療に向け、不妊治療に特化した専門クリニックの受診がおすすめです。

不妊治療クリニックの選び方はこちらの記事をご覧ください。

不妊治療開始は授乳が終わってからにする

二人目の不妊治療は断乳・卒乳で不妊治療を終えてからが推奨されます。どんなに急いでいる場合でも、授乳中は排卵が不安定になりやすいため、不妊治療を受けても成果が表れにくいからです。 また、授乳で乳首が刺激されると子宮が収縮するため、妊娠しても流産のリスクが高いことも、理由のひとつです。

一人目の子供といっしょに通院できるか、預け先はあるか確認

二人目不妊で一人目の子供がまだ幼いうちは、一人目の子供を預け先があるかどうかは重要なポイントになります。不妊治療は通院回数が多いため、気兼ねなく何回でも子供の預かりを依頼できる先があるか、現実的に検討することが必要です。

預け先の確保が難しい場合は、一人目の子供を連れて行っても問題がないクリニックを探すのも手です。待ち時間ができるだけ短くて済むよう、予約が取りやすく通いやすいクリニックを選ぶのもポイントです。

大切なポイントとして、不妊治療をしているクリニックには、一人目不妊でつらい思いをしている方、次の治療に向けて気持ちを切り替えようとしている方など、ナーバスな精神状態の方が少なくありません。

不用意に一人目の子供を連れて受診するのは避け、事前に子連れ受診が可能かどうかを確認することをおすすめします。 なお、にしたんARTクリニック品川院はキッズスペースを完備しております。預け先がなくお困りの場合などは、お気軽ご相談ください(お子さま連れの場合、事前にご連絡をいただいております)。

夫婦(カップル)同士でサポートし、理解を深める

二人目不妊の治療を行う場合、夫婦(カップル)で状況を共有し、理解し合い支え合うことが重要です。女性だけに負担がかからないよう、一人目の育児や家事をどう分担するか、慎重に検討した上で治療に踏み出すことをおすすめします。

女性が仕事に復帰する場合は仕事と育児、家事、さらに不妊治療が加わることになるため、ファミリー・サポート・センターをはじめとした公的な支援を利用したり、祖父母に頼ったりすることも必要になるかもしれません。

また、二人目不妊の治療に際しては、「一人目がいるんだから、仕事を休んでまで治療しなくてもいいでしょう」といった心ない言葉や態度が女性の心を傷つけることがあります。 二人目不妊に対する治療の必要性や、決断に至るまでの葛藤、治療のつらさといったことは、パートナーが最大の理解者であるべきです。身体的な負担だけでなく、精神的な負担も分かち合える関係を目指してください。

通いやすいクリニックを選ぶ

不妊治療が始まると、育児や仕事の合間に通院することも増えるため、自宅や職場から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶことが大切です。預け先がある場合でも、隙間時間に通院することをイメージしてクリニック選びをしてください。 にしたんARTクリニックなら、すべての院がターミナル駅から近く、夜遅くまで診療しています。土日祝も診療しているので、働きながら不妊治療をしたい方にも、ご夫婦(カップル)で受診したい方にも便利にご利用いただけます。

心理的負担を理解してくれるクリニックを選ぶ

二人目不妊ならではのつらさを本質的に分かち合えるのはパートナーですが、どうしてもパートナーには言いづらい不安や悲しみもあります。カウンセラーのいるクリニックを選べば、パートナーにも友達にも言えない悩みを打ち明けることができるかもしれません。

にしたんARTクリニックは、全院にカウンセラーが在籍しており、無料で何度でもご相談をお受けしています。二人目不妊ならではのお悩みにも対応しているので、お気持ちをぜひお聞かせください。

二人目不妊にお悩みの方は、にしたんARTクリニックへご相談ください

二人目不妊は、ご本人も夫(パートナー)も気づきにくく、受診が遅れがちです。「二人目が欲しい」と思って妊活を開始して、数ヵ月しても妊娠の兆候がなければ、一度不妊治療専門のクリニックで検査をしてはいかがでしょうか。

にしたんARTクリニックは、全国にあるすべての院がターミナル駅から歩いてすぐです。仕事の行き帰りに、週末の買い物のついでに、お気軽にご来院いただけます。

すべての院で不妊治療に詳しい医師が在籍していますので、二人目不妊のご相談にも応じています。一人目を授かれずにいる人のことを思って誰にも悩みを打ち明けられずにいる方、二人目不妊の治療の仕方について知りたい方は、カウンセラーによる無料相談もおすすめです。 なお、品川院では、カウンセリングもお子さま連れでお越しいただけます。まずは、無料カウンセリングをご予約ください。

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